エッセイ
おせっかい占星術
ノルウェーの丸太
日本流「粋」の功罪
  日本病病原菌の名前
解説 「熱い砂」
トム・ウェッセルマンのピンホール
江戸への短い旅
トラベルミステリー
石岡和己先生の執筆メモから
インタヴュー
ON TIME
「Yの悲劇」を越える作品はない
雑誌「教職課程」インタヴュー
平野啓子の「作家へアタック」
「本格ミステリーの追求」
TOP INTERVIEW
本と人
VIPルーム8000文字インタヴュー
島田荘司氏 清張さんの大ファンでした
どうしたら日本社会がもっと楽しくなり、 日本人がもっと魅力的になるか
SECRET INTERVEW for 『Classical Fantasy Within』


おせっかい占星術 てんびん座の作家  島田荘司の巻

 これはたぶん1985年に、当時あった角川書店の小説雑誌、「野生時代」に掲載されたものです。現時点から振りかえると、不思議なくらいによく当たっています。あきらかに「水晶のピラミッド」の出現を予言していますし、43歳からようやく満足のいく小説を書きはじめ、それは哲学的、心理学的な内容になるだろうというくだりも、「暗闇坂」とか「眩暈」についての予言と考えれば的中しています。58歳で大きな転機が訪れるということなので、今これを楽しみにしているところです。
                                     2000年9月17日
多芸多才のイマジネーション人間 鑑定 高木優彰(てんびん座)J・F・K日本占星学連盟会長 ホロスコープチャート協力・シグマ

 本人からのひとこと。
よく当たっていますよ。古代遺跡も歩く予定があるし、映画の話しもありますね。でもプロの女性とセックスはしないなぁ。

昭和五十五年、「占星術殺人事件」でさっそうと登場した島田荘司は、彼自身、占星術師を名乗るほどその分野には造けいが深い。そうであれば、この頁であらためて占ってみるのは、当人にとってはまさに"おせっかい"なことかもしれないが、あえてホロスコープをのぞいてみることにした。

・多芸多才のイマジネーション人間
島田荘司の星まわりで、まず第一の特徴としてあげられることは、太陽と月が120度の位置にあり、そして海王星と太陽が6度の差で重なっていることだ。こういう人は、ひろくイマジネーションを武器にした職業につき、大衆の人気を得ていくことになる。
彼が作家になる前、音楽、イラストレーションなどの芸術的な活動をしていたのは、必然といえる。木星が射手座にあることからも、多芸多才のタイプということができよう。

・霊感を持っている!?
イマジネーションの世界で遊ぶのが好きなだけに、感情が細やかで感覚がするどい。反面、他人の言葉に影響されやすく、だまされやすいから注意が必要だ。射手座が上昇宮で、月が水がめ座にある点などから、彼は霊感を持つ素質がある。彼の父親、あるいはその祖先に霊媒師のような人がいて、彼はそれを受けついでいるといえよう。

・三年後から作品世界が変化する?
現在はもっぱら推理小説の分野でイマジネーション豊かな世界を構築している島田荘司だが、昭和六十三年頃から、作品の傾向がかわってくるだろう。というのは、この頃から世の中が懐古趣味的なもの、現実主義的なものを好むようになるからだ。元来、てんびん座の人間はバランス感覚がよく、しかも彼は時代の流れを読むのが早いから、その時代の読者に喜ばれるものが書けるはずだ。たとえば、世界を回って紀行文的なものを書くとか、アフリカ、エジプトの古代遺跡を舞台にしたロマンあふれる作品を書くと、より人気が高まるだろう。

・二十八歳のとき、何かがあった!?
小学生の頃から推理小説を書いていたと語る島田荘司だが、ホロスコープでみると彼は十二歳のときから内向的な性格の時期に入り、それは現在までつづいている。これは自分のカラの中で自由な発想を楽しむ時期、つまり作家活動に適した時期なのだ。二十八歳の頃に何かの出来事にあい、それがブレーキとなっているが、現在はそれを突破している。その出来事とは、お金か友人問題である可能性が高い。

・セックスは強いが冷静
島田荘司のセックス能力は強いが、精神的にはいつも冷静である。本気でのめり込むということはなく、プロの女性を相手にあとくされのない交渉を持つことが多いだろう。年上の女性から庇護されるということも少なくないはずだ。

・映画づくりにはしっかりした参謀が必要
多芸多才で、何をやらせても一定以上のレベルにいく島田荘司であれば、そのうち映画をつくるなどという話も出てくるはずだ。
しかし、彼の場合はお金にからむマネージメントの面で問題が起きやすい。作家業に専念していたほうが無難だが、もしやるのならしっかりした参謀と組むことが絶対に必要だろう。

・四十三歳から、作家としての転機が
島田荘司が、作家として自分自身で納得のいく作品を書きはじめるのは四十三歳からだろう。作風も哲学的、心理学的な内容のものになるはずだ。
そしてさらに、五十八歳の時に再び転機がやってくる。これはいい意味での転機で、作家として、というよりももっと大きな変化であろう。

杉山


掲載雑誌:1985年 野生時代