地球に乾杯!NGO
2002.10.04 |
| 「北朝鮮を知りすぎた医者」の講演を聞く 杉原 ひろみ |
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2002年6月21日、ドイツのNGO「ドイツ緊急医師団(カップ・アナムーア)」メンバーとして、1999年から1年半北朝鮮で援助医療活動をしたノルベルト・フォラツェン氏の講演会に出席した。同日午前中、フォラツェン氏は米上院司法委員会の小委員会が開いた北朝鮮からの脱出者に関する公聴会で証言し、その足でシンクタンク・ハドソン研究所に直行し、講演会が行われた。講演参加者は約40名。在米韓国人のメディアや人道援助団体関係者が6〜7名いたのが特徴的だった。ワシントンはこうした要人が行き交う街でもあり、毎日のようにどこかのシンクタンクやNGO、学会などで要人の講演会が開催されている。 ノルベルト・フォラツェン氏は「北朝鮮を知りすぎた医者 」の著者として日本でも知られている。北朝鮮や、中朝国境(中国・瀋陽総領事館の亡命者連行事件の舞台)に潜む北朝鮮難民の医療活動の模様を、情熱的に正義感を持って語る様は、NGOの活動の原点に返り、とても新鮮だった。また、10年以上も前に中朝国境の街を旅したことがある私は、当時はまだほとんど見られなかった北朝鮮難民が沢山いる現実を改めて思い知った。 彼の情熱的な報告を敢えて理屈で整理すると、NGO活動の特徴として2つ挙げられる。一つは「市民」中心の発想である。彼はドイツ人として、ヒトラーの独裁政権と東西ドイツの統一の2つの経験を持ち、同じ「市民」として人道的に北朝鮮の現状を見過ごすことが出来ないと明言している。また「政治経済面から見ると解決困難だと思ってもベルリンの壁は市民の手によって崩された。南北朝鮮の場合も同様、ここにいるあなたたち市民が決めることだ!」と言っている。 もう一つは「連携」である。韓国・欧米の教会組織は国境を超えたネットワークを築き、連携して北朝鮮に布教に行き、聖書を配布、同時に食糧や「外の情報」も配給しているそうだ。そういえば、ワシントン界隈のNGOが集まる会議に出席すると、政府へのアドボカシーや途上国の食糧支援を行うキリスト教系NGOに出会う。彼らからよく北朝鮮の話を聞くが、これは偶然ではなかったということだ。きっと強力なネットワークと連携が私の知らない所で築かれているのだろう。 フォラツェン氏の情熱的なしゃべりに煽られながら、NGOの役割と「市民社会」とは何か?を深く考えさせられたお昼のひとときだった。 |
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